手術室看護師のオペ看記

今更聞けないこと、気になった事を調べてみる。あと雑記。ダイエットの事。

手術室における体温管理① 体温が下がる理由 

全身麻酔を受ける患者は様々な要因によって体温の異常をきたしやすい。特に、体温を失う要素が多いので低体温になりやすい。それを防ぐのにはやはり保温・加温になるが、とりあえずやれるところを加温しよう、となるワケで、そこに明確な根拠はあるのだろうか。

 

現状、体温が下がるから、あるいは経験上これから下がるから、と加温する。正直、手術中にそれ以外できることがない。ベストな体温管理とは一体?

 

なのでコツコツ調べていく。カテゴリーわけよう。

 

手術室における体温とは中枢温だ。病棟で測る腋窩温とは違う。中枢温37.0℃が正常値。人間は恒温動物、一定の体温を保つバランスがある。全身麻酔によってそのバランスは崩れ変温動物となる。環境により体温が変わってしまうようになる。だから体温管理をしなければならない。

 

まず体温が下がる理由から、ざっくり。

  1. 部屋の環境要因 室温や空調
  2. 全身の皮膚・術野からの放熱 手術体位
  3. 熱産生の低下
  4. 出血
  5. 全身麻酔後、末梢血管拡張作用による中枢から末梢への熱の移動
  6. 点滴・輸血

1.部屋の環境要因に関して。入室時はもちろん部屋は暖めておく。が、手術が始まるとそうはいかない。執刀医達はガウンを着て無影灯の下に立つ。熱いのだ。故に、室温は執刀医主導になりがちで、下げざるを得なくなる。体温下がってきたらこっそり上げることもあるが。

2.皮膚・術野からの放熱。そのまま。保温のために不要な露出は避ける。手術中の熱の90%が体表・術野からの損失といわれているらしい。被覆する物の素材どうこうよりも、体表面をできる限り広範囲に被覆することが重要。また、頭部は血流豊富なので、頭部を覆うと熱の喪失防止に効果的。

手術体位や術野によってはどうしても加温機をかけられない場合がある。困る。シバリング不可避。

3.熱産生の低下。全身麻酔で動かないから熱産生ほぼできない。

4.出血。血液は熱をもってるから、血を失うということは熱を失うということ。

5.いわゆる再分布性体温低下。全身麻酔によって末梢血管弛緩・拡張→中枢から末梢へ血液移動=熱も末梢へ→中枢温下がる。これにより中枢温は0.5~1.5℃低下する。

6.点滴・輸血。点滴は保温子で温めて使ってるが、ルート内を進むうちに冷えている気がする。輸血も専用のウォーマー使うけど、血管に到達するころには冷めてるんじゃ・・・。でも使わずに輸血すると明らかに体温下がるから効果はあるんだろう。輸血は冷蔵庫保管だしな。

 

どうでもいいけど、排尿後に震える現象もシバリングらしいよ。昔どっかで聞いた気がする。これも尿という熱を持った物が体内から失われるせいなのか。ほう。

 

長くなりそうなので今日はこの辺で。以上。